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イリュージョン/寅年アリーナ編

ここは会員制の魔術師の館。街の一角にひっそりと佇んだマジックショーの娯楽施設。
毎年恒例で、どのマジシャンもその年の干支に因んだネタを披露している。
この娯楽施設はマジックショーに留まらず、趣向を凝らした出し物も行っている。同じものではやはり飽きもしてしまうのが人のエゴというもの・・・。趣味趣向も人それぞれであります。
そこで今回は、賭博ジャンキーの好む地下アリーナへと、皆さんを招待したいと思います。
館の奥に階下に通ずる入り口には、美しい容姿のバニーガールのお出迎えで下に下りて行きますと、そこはもう広い空間の闘技場で御座います。
チケットをお買いになったお客様達は既にヒートアップし、観覧席は熱気に満ち溢れておりますね。
中央にはリングがありまして、それを取り囲う様に柵がありますね。あっ、触らないでくださいね。高電圧の電気が流れていますのでご注意ください。柵とリングの床にも熱線がありますので、中には入らないで下さいね。大怪我しますよ。
次の試合が始まるまでもう暫しお待ちください。
当方は真剣勝負のガチバトルですので、イカサマは御座いません。尚、お客様のお連れになった闘士も出場させられますが、命の保障は全くありませんからご注意を。ああ、言い忘れていましたが、キャットファイトのみなので、出場は女性限定とさせてもらっています。当然、敗者は勝者によって抹殺される事が多いですね。ですから、闘士も必死で戦う訳です。
リング上の武器はどれでも、何度でも好きなだけ使えますが、客席へ武器の投擲をした闘士は勝敗の有無に関らず処刑されます。それが例え事故であったとしても、処刑は執行されます。
使い慣れた武器の持ち込み使用も可能ですが、銃器や飛び道具・爆発物は客席へ危害が及びますので無条件でNGです。
おや?出場者が入場しましたね。
おお・・・彼女は当アリーナで無敗を誇る闘士ですね。全身に虎柄の刺青を施していますから分かり易いでしょう?しかし、彼女には一種の暗示と言っても過言ではないものなのです。 自分のイメージを虎と重ねる事で、その猛々しい猛獣の力を手にしているのです。 彼女が全裸なのは野性味を現しているのでしょうね。 その恩恵もあってか、彼女は俊敏に相手の攻撃を避け、傷を追うのは数える程でした。 豊満な乳房や引き締まった尻など、観客の目を楽しませる要素もありますね。
え?彼女の名前ですか?本名は存じませんが、ここでは闘技場の頂点であるため、『蒙虎のアリーナ』と呼ばれていますね。
もう随分長くチャンピオンの座に居続けていますので、対戦者が居ないのが現状でしたが・・・いやはや、まさか今日出て来るとは私も予想外でした。 あなた様は運が良いですな、ははは。この死合はそうそう見られるモノではありませんよ。
おっと対戦者が出てきましたよ?・・・おやおや、まだ子娘ではありませんか?私も初めて見る闘士ですが、はてさてあれでアリーナに勝てるのでしょうかね?ちょっとデータを調べて来ます。
黒く短いショートカットに、一見貧相とも思える身体つきに見えるが、しっかりと鍛えられた細くしなやかな身体である。アリーナと同様全裸であるが、首に金属の輪を装着していた。首全体を包むドーナッツ状のそれは、首輪と呼ぶには形状が異なっていた。
呆然と虚ろな瞳で闘技場に上がり、立ち尽くすその動きはどこか意思を感じられない節があった。 アリーナは娘に対峙すると、何かに気付いた様子を見せ、表情を曇らせるのであった。
 や、失礼しました。対戦者の資料を取り寄せました。 中々に興味深い娘ですよ?あの娘はお客様の出場奴隷ですね。 そのお客様に詳細なデータを戴きました。 なんと、あの娘はアリーナの実の妹だそうです。 高値で買い取って闘士用に調教と洗脳を加え、完全に自我を消しているスペシャル仕様の殺人奴隷との事です。名前はイリーナですね。
オッズはアリーナ優勢ですが、これははてさて…勝敗が分からなくなりましたよ。
試合開始の銅鑼の音が打ち鳴らされようとした時、天井からヒラリヒラリと黒いマントが闘技場の上に舞い落ちた。
観客一同は困惑していると、マントがモゴモゴと独りでに動き出し、盛り上ったかと思うと、マントは翻り、そこにはマジックステージで人気のシニガミ導師が立っていた。
そして、胸ポケットからハンカチを取り出して空中に放り投げると、ポンと弾けて煙の中から少女が姿を現した。金髪をサイドツインに纏めた赤眼の少女は寅年に因んだコスプレ衣装である。これまたマジックステージNO.2のマジシャン。ルル嬢であった。
「はいはいはーい!今回、私たちは飛び入り参加しまーす♪」
開口一番ルル嬢の元気な声が闘技場に響き渡った。ルルの言葉にシニガミ導師がコクリと頷く。
会場がざわざわとどよめいた。
『突然の乱入ではありますが、この死合いに限り、バトルロワイアル形式で行います。最後に残った者が勝者となります』
司会者が運営の意向を読み上げ、電光掲示板にシニガミ導師とルル嬢の名が表示された。
なんとっ!?これは予想が困難な対戦カードとなりましたね。 
 最後に生き残るのは一体誰か!? 観客の熱気はヒートアップし、今世紀最後の対戦カードがいま切って落とされる!?
 お客は券売所に殺到し、他のステージインターバル待ちのお客も噂を聞きつけて集まってきました。 今までに前例が無い金額が今夜動く事でしょう。
リング上では4者の睨み合いが続きます。といっても、シニガミ導師は仮面で表情は分かりませんし、イリーナも機械の様に無表情の為、感情を露わにしているのはアリーナとルル嬢だけでした。アリーナは毎死合いの最初で、トラの様に呼吸を荒げて脳内物質を分泌しています。これは彼女が死合いに臨むルーチンですね。
ルル嬢はというと、衣装に挟んであったハンカチをしゅっと引き抜き、ヒラヒラさせたあと、ハンカチを持った手ごと自らの口に頬張ったかと思うと、上を向いて口を開け、手をゆっくり引き抜いていくと、手に握られていたのは剣の柄だった。剣をゆっくり引き抜いて、洋剣の刀身を自らの身体から取り出して見せて、喝采を浴びるルル嬢。刺突剣のレイピアとはいえ、その柄鍔は豪華な装飾を施され、細い刀身は諸刃で研ぎ澄まされているので、どういうカラクリなのか全く分からなかった。
おや?イリーナ側のサポートからリングに武器の搬入がありますね。
イリーナの投身はあろうかという程の、武器としては巨大な蛮刀であった。 それを受け取ると小枝でも振るかの如く軽々と振り回していた。 それを見たアリーナは苦い表情を浮かべた。
どうやら、アリーナは気付いたみたいですね。 え?お客様もお分かりでないですか?それでは説明致しましょう。 普通に考えて、成人男性でもあの巨大な蛮刀を扱えない筈なのです。それを、あんな小娘の細腕が持ち上げられる訳がないのです。そこには理由がある筈ですよね?答えはあの首を覆うドーナッツです。あのドーナッツは人間の潜在的に抑えた力を解放する・・・リミッター解除装置を兼た意思操作装置だそうです。つまり、イリーナはあの身の丈はある蛮刀を全筋肉を全力で酷使して使っているのです。当然筋骨組織を傷め続ければ、再起は不可能な状態になるでしょうね。
そこまで気付いたかは分かりませんが、身体に相当な負担が架かっている事だけは気付いたでしょうね。
そうでなくとも実の妹と殺し合いの状態なのですからアリーナには辛いでしょうね。
え?ドーナッツを壊せば元に戻るか?ですか?それは無理です。あのドーナッツは首筋から幾つもの電極が脳幹から脳内の隅々まで連結されています。特殊な外科手術でも取り外しは困難でしょう。ましてや、破壊した衝撃で脳内にスパークした場合・・・は、ご想像にお任せします。
オッズが決まった様子ですね。
アリーナ6.4倍 ルル嬢28.6倍 イリーナ22.1倍 シニガミ導師12.2倍ですね。 やはり1番人気は王者アリーナですね。その次がシニガミ導師ですか。数々の奇策に期待ですな。 3番人気はイリーナ。蛮刀パフォーマンスが人気を引き付けたのですが、ドーナッツ破壊の弱点を抱えている分不利の様です。 4番はルル嬢。イリーナと5.5しか差が無いとはいえ、所詮はマジシャンだという事なのでしょう。勝ち負けは厳しいと数字が表していますね。
 アリーナの高揚ルーチンが完成し、両手にククリナイフを手にした。ストラップを手に通して投げ出さない措置もしてある。
 筒元が死合開始を告げると、わーっと割れんばかりの歓声が会場を包み観客の興奮は最高潮に達した。 血で血を洗う命懸けのバトルロワイヤルが今、幕を切った!

 初めに動いたのはルル嬢とアリーナだった。 ルルはレイピアの3連突きをアリーナに向けて放ったが、アリーナは横っ飛びでそれを回避し、着地地点前に佇むシニガミ導師に右手のナイフを切りつけた。アリーナは初めから狙っていた動きであったが、刃先がマントを翳めただけだに終わった。シニガミ導師はその場を動いてない様に佇み続けていた。アリーナが着地と同時に地を蹴り間を詰め、両手の連撃を繰り出すがのらりくらりと体と歩を回し避け続ける。避けた先にルル嬢の刺突が飛んできたがこれも巧みに避けた。ルル嬢も加わり、二人の連撃を不思議な位ギリギリで避け続けるシニガミ導師。
追い討ちを繰り出す二人が、不意に左右に分かれ、導師は後ろに飛び退いた。三者の居た石のリングが爆発した様に砕け、陥没し、リング上に破片を撒き散らした。イリーナの蛮刀の一撃だった。
わーっ!と歓声が上がり、観客はその嘗て見たことも無い攻防戦で更に興奮の坩堝と化した。 全てが桁違いだった。
アリーナは間髪入れずに導師に飛び掛った。アリーナの俊敏さと力強さは、まさに猛虎のようだった。
ルル嬢も可愛らしい虎のコスプレに似つかわしくない洗練された動きに観客を沸かす。目標はイリーナに変え向き直ると、一跳びでイリーナへと肉薄し、レイピアの切っ先はイリーナの左太股を貫いた。
ルル嬢が「仕留めた」という表情を浮かべたが、すぐに危機を察知し、レイピアを引き抜こうとしたが、意に反して抜けない。イリーナは振り上げた蛮刀を横薙ぎに振り抜いたが、そんな大振りが武器を手放したルルに当たる訳がなかった。
と、思いきや、虎柄のモコモコビキニを引き裂いて小ぶりな乳房と乳頭を晒していた。咄嗟の事で、ステージで見せなれた部位にも拘らず左腕を抱えて隠した。観客の声援があがった。
一方、アリーナの斬撃を避け続けるシニガミ導師は、片手間でトランプのカードを石の床に投げ付けていた。どういう仕組みか、石のリングに3分の1ほど突き刺さっている。トランプに見えてもトランプに非ず。見た目にそれをうっかり踏もうものなら大怪我しそうだった。 撒き菱戦法は規定では禁止されてはいない。
しかし、歴戦のアリーナうっかり踏んだりせず、全て意識の中に残している。豊かな乳房を揺らし、両手のククリナイフを繰り出し続ける。恐らく当たるまで続けるだろうが、シニガミ導師を誘導するかの様な攻撃だった。導師の避ける方向には自ら設置したトランプ撒き菱地帯だが、導師は平然とそちらに避けていく。自ら踏んだトランプはクシャクシャに潰れていた。
それでも用心しているのか刺さったトランプをアリーナは踏まない。シニガミ導師の情報はアリーナには全く無い。手口を知らないアリーナは、意図してではなく本能的に危険の可能性を避けていたのである。
トランプ地帯での攻防で突然シニガミ導師が能動的な動きをした。その動きを察知したアリーナは一瞬身を固くし、防御姿勢をとろうとした。導師はその場から大きく飛び退いて、パチンと指を鳴らした。
リングに刺さったトランプは一瞬にして剣へと姿が変わっており、刀身が上を向いて剣山の様になってアリーナの足を刺し貫いていた。観客の驚愕の声が揚がった。
アリーナ本人もまさかトランプが剣に変化するとは予測の外であったため、シニガミ導師に向けた防御姿勢は功を奏さず、要の足を負傷し、俊敏な動きを封じられてしまった。 しかし、歴戦の勝者はすんなり敗北を認めなかった。足を貫く刀身の腹をククリナイフの背で打ち折ると、直ぐにその場から跳び下がった。傷口からドクドクと鮮血がこぼれ出す。
先の剣山地帯をルル嬢がするりと通過し、また爆発的にリングの一部を破壊した。 イリーナが2撃目を振り上げると、土煙の中から剣が飛び出し、右胸に深々と突き刺さり、鮮血を散らせた。 そんな事はお構い無しに2撃目の蛮刀を振り抜いた。更に臍の左横へ新たな剣が突き刺さる。それでも反撃の重たい一撃を繰り出し続け、素早く逃げ回るルルを追い掛け回す。
 シニガミ導師がカードを何も無い空間から取り出す。クルっと回すとカードはB5サイズの下敷きの大きさになった。更にクルっと回すとB2サイズのスケッチブックに変化した。 スケッチブックには剣の絵を描いてあるのを客席に見せた。
スケッチブックを掲げ、ルルに追い討ちかけつつ横を通り過ぎるイリーナの背中をさっと隠すと、イリーナの背中にはスケッチブックに描いてあった剣が刺さり、胸までを貫通しているではないか。 代わりにスケッチブックは白紙になっていた。
それでもイリーナは華奢な体に似つかわしくない蛮刀を振り回し続ける。小さくカワイイ口元から真っ赤な血が伝い落ち、誰がどう見ても重傷だが、関係なしに動き続ける。
ルル嬢の避けた先にはアリーナが身を低くして待ち構えていたが、ルルの注意はイリーナだけに絞られて居るのか余裕の表情だ。 そこへアリーナは地を駆る獣の様に縮めた四肢を爆発させ跳びかかり、両のククリナイフを鋏の様に一閃させ、空中で身を翻して猫科動物さながらストンと着地した。続いてボテンっとルル嬢の細い左腕が鮮血を撒き散らし、リングに落ちた。ルルは体勢を立て直しつつ、真紅の眼でアリーナを睨むと、一瞬にしてアリーナの全身に鳥肌がたった。
本能的に身の危険を察してか、素早く距離をとり、間にシニガミ導師を挟む位置にアリーナは動いた。
シニガミ導師はスケッチブックを捲くると、次のページには三角木馬が描かれていた。木馬の下には丁寧に重り付きの足枷が描かれていた。ルル嬢はそのスケッチブックに見入ってしまい、注意がまたも散漫になってしまった。
身体を支えていた右腕までもイリーナに切り落とされてしまった。 あっと身を翻して距離を取ろうと跳躍姿勢に入った時、床からせり上がり股間を持ち上げられる反面、足は床に吸い寄せられる感覚にルル嬢は跳躍出来ずに焦った。
何の事は無いシニガミ導師のスケッチブックに描かれてある三角木馬にルルは捕まっていた。足には大きな重り付きの枷がルルの股間を木馬へと押し付ける。ルル嬢は両腕を切り飛ばされているので、この状態からの脱出は不可能であった。
木馬の上で身をよじって激痛に苦悶するルル嬢の姿は観客を沸かせた。
イリーナはルル嬢が戦闘不能と判断したのか、目標をアリーナに定めた。一回の跳躍で一気に間合いを詰めると蛮刀を振り下ろすがそこにアリーナは居ない。 アリーナも獣の如き跳躍によってイリーナの木馬に着地し、傍でルルの衣装を抜き取っていたシニガミ導師へナイフを振り、間髪入れずに木馬に囚われたルルの背中を蹴って距離を取る。
着地と跳躍の衝撃を受けて、ルル嬢はいつものマゾスティックモードになったのか、頬を染め自ら腰をくねらせヨダレまで垂らし始めた。
イリーナは更にアリーナを追撃する。シニガミの横を通り過ぎざま、一撃を入れようとしたが手にしたボールギャクをルル嬢に装着する行動で当たらなかった。 イリーナの大振りはシニガミ導師やアリーナに当たらないどころか通用しない。遂にイリーナは巨大な蛮刀を捨て、自分の腹と太股に刺さったままの剣を引き抜いた。胸を貫いている剣は背中から入っているのでそのままだ。 抜いた二本の剣でアリーナの追撃に移った。先程とは打って変わって鋭い斬撃を連発する。身体の捌きだけでは追いつかず、ククリナイフをぶつけて軌道を逸らすので手一杯になった。
後退しながらもシニガミ導師の方へと回避を繰り返す。導師は、ルルに対してどこから出したとも知れない棘鞭を振り、ルルの白い皮膚を引き裂いて赤く染めていた。ルルもされるがままに身をよじり、ボールギャグの穴から涎を垂れ流す。
アリーナは落ちていたルルの腕を、イリーナへ蹴り上げ一瞬の隙を作り、後ろへと大きく跳躍した。逃がすまいと振り下ろした剣の先にはシニガミ導師だが、これまた身を翻して避けられた。ガシャン!という大きな衝撃音。交通事故を彷彿とさせる音に観客は一瞬目を疑った。
イリーナの可愛いらしい顔の部分が大きな鉄球に摩り替わっていた。ドーナッツ状の首輪にめり込む形で鉄球が頭の様に乗っていた。ルル嬢の股間を苛んでいた足枷鉄球だった。ルル嬢は在りえない怪力を発揮し、足を振り上げて枷に付いた鉄球を突進してきたイリーナへ落としたのだ。当然受身などとれず、二人の身体はリング上に折り重なり倒れ込んだ。顔から無様に落ち、尻を上げた格好のルルは観客から喝采を浴びていた。とは言え、ルルの秘部も相当な重症だ。股関節は外れ、性器はズタズタ、外傷は数え切れない。最早、動くこともままならないだろう、だが、ルル嬢の顔には逸し報いた満足感を宿していたのに、ボールギャクのせいでどこか淫靡な表情だった。
一方イリーナは即死だった。運動能力を司る頭が丸ごと潰れてしまったのだ。もう二度と動く事は無いだろう。アリーナもそれは感じていたが、今は生き残る事を最優先に考えてシニガミ導師の死角へ接近していた。ルル嬢の最後っ屁には驚いたが、シニガミ導師は未だ無傷・・・チャンスは無駄には出来ない。渾身の一撃がシニガミに突き込まれた。
アリーナの一撃はシニガミ導師をすり抜けてマントに包まれた。振り解くのかと思ったが、マントはそのままぱさっとリングに落ちた。アリーナがリング上から武器を残して消えてしまった。
三角木馬の反対側の客には見えていた。何故かマントを空中に残したシニガミはイリーナの蛮刀を拾うために屈んでいた。
そこでマントに突進したアリーナは、マントに包まれ消えてしまった。蛮刀を軽々と持ち上げたシニガミ導師はルル嬢へと歩み寄り、背中を踏みつけ蛮刀を振り下ろした。 コロンとルル嬢の首が石のリングを転がり。頭を失った胴体はびゅくびゅくと鮮血を噴出しリングを赤く染めた。 ボールギャグを咥えたままの生首を高らかに持ち上げ、勝利の喝采を浴びるシニガミ導師。
観客の拍手の中、何かを思い出した様なおどけたポーズでジェスチャーすると、マントを拾い上げてババッ!と振る。そこには小さな鉄格子の檻に、身体を小さく丸めて詰め込まれたアリーナが出現した。当然身動き出来ない様子だ。
シニガミ導師はアリーナの詰まった鉄格子の箱を同じサイズのダンボール箱を被せて見えなくする。マントを一振りするとカートに乗った大きな串の束が出現した。 それを一本ずつダンボールへ差し込んで反対側へ貫通していく。まるで中身が何も無いかの様な手つきであっさりとダンボールを貫通させてしまう。ダンボールと突き通す時だけ抵抗をみせていた。
計六面全ての串を突き通し終わると、空中から出現させたステッキで箱をトントンっと叩くとダンボール箱は燃え上がり、あっさりと灰になって燃え散った。そこには鉄格子に詰まったアリーナが、全面から鉄串によって貫かれていた。出血などは見当たらない。シニガミは拾い上げたククリナイフをアリーナの尻に突き立てるとビクンと身を震わせた。まだ生きている事へのアピールだった。シニガミ導師はそのまま格子箱のキャスターを転がしてリングの外へと転落させた。激しいスパークが散り高圧の電気が箱と串を伝いアリーナを直撃させた。
シニガミは大きな黒布をアリーナの箱へと投げ被せると箱は消え、黒布だけが高圧電気で燃えてまたもや消失した。
再び黒布をリングの中央で広げてからさっと引くと、大の字に横たわった無傷のアリーナが出現した。高圧電流で失神しているのか意識が無いようだった。
左脇に抱えていたルルの生首をまた高らかに掲げ観客に見せびらかしてステッキでコツンと生首を叩いた。すると、リングの中央・・・アリーナへと矢の雨が降ってきた。それもドシャ降りの勢いだ。何百本の矢がアリーナを貫いただろうか。矢の雨は暫く続き、リングの中央は矢の山が出来上がっていた。当然その渦中であったアリーナはぐちゃぐちゃの肉片へと姿を変えていた。矢山から伝い流れる赤い体液がアリーナの末路を物語っていた。
わっ!!と観客から歓声と拍手喝采が沸き起こった。
なんと不敗を誇った獰猛な蒙虎は、矢によって射殺されてしまったのだ。
勝敗が決まった。シニガミ導師が無傷の勝利で、嘗て無いバトルロワイヤルは幕を閉じた。

 如何でしたでしょうか?お客様・・・ご満足頂けたかと存じます。
当館は優秀美秀なスタッフにより常にお客様を飽きさせない工夫をさせて頂いております。
また、特別な催しがございましたらご連絡差し上げますのでよろしくお願いいたします。
え?次回はルル嬢のステージが観たかったのに観られなくなった・・・ですか?
ははは。いや、失礼しました。ルル嬢は不死身ですので、次回は元気にステージに立ってまた何度でも死んでいる事でしょう。ご心配はありませんので、どうぞ御気軽にお越し下さいませ。
それでは、またの御来館の程を心より御待ちしております・・・。

イリュージョン/寅年アリーナ編 おわり
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コメント

非公開コメント

何とか…

…何とか今年の分を取り戻した気分です。
気付けば今年ももう終わりに近づいています!
はわわ~新年に向けて次の兎年を書かなくては!!
1月に1本書くだけでも辛いね。本業の作家さんてすごいっスね・・・
感心してしまうと同時に憧れてしまう~(TдT;)

もっと

もっとルルのイリュージョンが見たいです。これからも頑張ってください。
プロフィール

シニガミ

Author:シニガミ
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