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Cross world. / 新天地1


(一体何時間歩いただろう・・・)
そう思い額の汗を拭い、木々の間の轍道に目をやると、やっと町らしい建物が見えてきた。
重いリュックとキャスター鞄を引っ張って再び重い足で前へと歩いた。
日頃の運動不足が身に染みて堪えた瞬間だった。
まさかこんな所に俺が来るとは思いもしなかった。
 数日前の俺は無職だった。いや、俺だけではない。社会人の殆んどは無職かフリーターだ。定職を持っている国民は3分の1だ。
俺の生まれ育った国は衰退の一途を辿っている。無職者が多いからではなく、国民からの搾取を止められない政治家の責任だ。
構図は簡単。国が悪いのは政治が悪いのだ。
そんな世に中に嫌気がさし、ただ寝ているだけの日常に届いた一通の手紙。
早々に国を捨て、外国に移住した叔父からだった。なんでも、叔父の移住先の町では若い男手が足りないらしい。
そこで俺に救済の手が差し伸べられたという次第だ。
父も母も国の養護施設に入っているため、俺は両親に別れを告げて家を売った。
その金を資金に、叔父の元で自活する事に決め、今ここにいるのだ。

閑散とした町に入ると、大きな鉄筋コンクリートの建物が目に付いた。遠くからでもよく見える。
きょろきょろと辺りを見回せば色んな人種の人達が見て取れる。
使われている看板の文字は英語が多い。
俺はテラスのあるバーに入ってカウンターに腰掛けた。
「日本人だな。旅行者かい?」
店のアジア系のおっさんがカウンター越しに英語で聞いてきた。
「いいや、ここに移住に来た。今到着したばかりだけどね。あと、冷たいビールがあればくれ」
ここに住むと言えばボッタクリはないだろうと見越した返答だ。
案の定、少し顔をしかめると冷えたジンローを瓶ごと俺の前においた。
「ビールは切らしてるんだそれで我慢してくれ」
「構わんが値段は?」
「1ドルだよ。もしかしてあんた、フジイの知り合いか?」
「ああ。知ってるのか?」
「野郎はよくウチに飲みに来る常連だ。それに日本人はこの町じゃ奴しかいない。俺の知っている日本人は片手で数える程だ」
「それなら話は早いな。叔父の所に行きたいんだが、道が分からない。教えてくれないか?」
「ああ、いいぜ。なんなら今から電話してやるぜ」
話せば以外に気さくな店主だ。出されたジンローを開封してラッパ飲みする。
安いし、また飲みに来てやろうと思ってしまうな。
「ナシついたぜ。野郎直ぐに迎えに来るそうだ」
「ありがとう」といってジンロの代金の上にチップを上乗せして勘定を済ませた。
ジンロ片手に、おもむろにテラスへ席を移動した。
(ここが俺の住む町か・・・)
感慨に耽っていると、目の前を半裸の女二人が乳房を揺らし、俺の目の前を通り過ぎた。
えっ?と思って視線を向けると、そそくさ大通りを行ってしまう。
肌の色からアフリカ系とヨーロッパ系の二人の少女だった。
呆然とその後ろ姿を見送っていると、その先からピックアップトラックが舗装されていない道路を猛スピードで土煙を巻き上げて突っ込んできた。
咄嗟に逃げる体勢に入ると、車はディスクブレーキの金切音をあげ店の前で旋回と共に急停車した。
モウモウと巻き上げられた土煙の中から黒髪の女が飛び出してきた。
ノースリーブのシャツにぴちっとしたデニムのミニスカート、長い黒髪を三つ編みに束ねた女だった。
女は飛び込むように店に入ると大きな声で叫んだ。
「おっちゃん。焼酎入ったてホンマかー!?」
座り直そうとしていた俺の体勢が、その女の言葉でバランスを崩しそうになった。
ずいぶん訛りのある英語だと思う。
「これやこれや、これを待っとったんや~。おっちゃん。おおきにな~♪」
ホクホク顔で「魔王」とラベリングされた一升瓶を頬擦りしながら出てきた女と目が合って、一瞬か数秒間沈黙した。
「自分、日本人か?」
女の第一声は聞きなれた日本語だった。
「ああ」
俺も日本語で短く応答した。
「めずらしなー。冨士囲のおっちゃん以外の日本人見るのは久しぶりやで~」
「らしいな」
「アンちゃん、こんなチンケな町に観光か~?」
「いや、その冨士囲のおっちゃんは俺の叔父だ。俺もこの町で暮らす事になって、さっき到着したところだ」
俺の言葉に女はなんとも微妙な顔をした。
「ほうか…ホンマのおっちゃんやったんか。ウチは隣の町に住んどるアサミゆうんや、よろしゅーなー」
一升瓶を抱え直して握手を求められた。別に悪い気はしないので握り返して挨拶した。
「俺は冨士囲司だ。この店に出入りしているならまた会うかもな」
「自分、さっき来たんやったらこの町の事知らんやろ?ウチが案内がてらおっちゃん所に送ったるわ~」
「いや、大丈夫だ。迎えが来るらしいからここで待っているよ」
と言うと突然アサミは爆笑した。
どうやら何かツボに入ったらしく涙を流しながら爆笑している。
俺が首を傾げているとアサミは片腹を押さえ、一頻り収まったころに言った。
「自分、その迎え待っとったら日が暮れるどころか深夜になるで、ホンマに」
「はあ?車で来るんじゃないのか?」
「こんなこと、前にもあったわ。あん時も傑作やったわ~」
アサミは再びケラケラと笑い始めた。
「どういう事か説明してくれ」
「まあええわ、早い話車に乗りや。送ったるわ~」
俺は渋々彼女のオンボロ車に荷物を乗せ、助手席に乗り込むや否や、アサミは一升瓶を俺に押し付けた。
「大事に持っときや。割ったら即殺す」
そう言って車を急発進させ、ガコガコとギアをチェンジして助走から一気にトップスピードに乗ってしまう。
交差点も減速無しで曲がり、路面の穴で車体を跳ねさせて、暴走を静止する余裕が全くない。あまりにも上下左右にGがかかるのだ。これでは町並みを観るどころか自分の身が危ない(酒瓶も含めて)
高速で過ぎ去る風景は町を出て、山の方に向かって一本道を猛走していく。
「もう30分程走れば到着やで~」
意図も楽しそうに声を掛けるアサミに、既に酔いそうな俺は返事もできない。
ここまで、いや、これからも常に踏みっぱなしのフルアクセルなのだろう。
すると遠くの方に人影がある事に気が付いた。
町で見かけたような半裸の少女だ。少女は手を振りながら道に出て、止まってほしいという意思表示をしている様に見えた。
ドガンッ!ガガン!!
アサミの猛走する車は少女を撥ね飛ばし、小柄な少女の身体はフロントガラスに大量の血を付着させ、ボンネットから天井を転がり元の地面にドチャっと落ちた。
「おい!」
「何や?」
アサミは涼しい顔でワイパーとウォッシャーでガラスに付いた血を洗い流す。
「い、今、女の子を撥ねただろっ!」
「それが何や?」
「助けないと死なれたら後で色々面倒だぞ」
「別に死ねばええやん。どうせ今のんじゃあ助からへんし」
アサミはふうぅっと溜息をついた。
「ここは日本とちゃうねんで?自分、なんも知らされてへんのんやなぁ~」
「!・・・」
アサミは運転しながらタバコに火を点けて一服した。
「まあええわ、教えといたる。いまんはどっかのはぐれ奴隷や。奴隷は誰に殺されても文句言えん立場やねん。まあ奴隷の所有者は言うかもしれへんけど、そんなん二束三文の銭次第でどうとでもなるねんで?ここじゃあ殺す方が悪いんやのうて、殺されるアホが悪いんや~。奴隷に限った事でもあれへんけどな~」
鼻高々にそう言って除けるアサミ。
「じゃあ、いまのは?」
「なんも無かった事になるやろな~」
「…遺体は…」
「野犬やら烏やらが処理するかもしれへんけど、暫くあのまんまやろな~」
「…なるほど」
「気持ち切り替えなここでは自分も生きて行かれへんで~。明日は我が身や、我が身可愛いんやったら他人殺すんも躊躇ったらアカンで~。命言うんはこの国やったら、あって無い様なもんや~。奴隷の命やったら尚更安いんやで。そこんトコよう弁えとかんと、この先やっていかれへんで~」
最後の言葉が胸に染みた。
ここの風土に馴染めなければ、日本に戻ってまたあの惨めな生活に戻るのか、と思うと胃が痛くなってきた。
「血ぃの臭いが気持ち悪かったんか?ま、その内慣れるわ。我慢し~」

それから程なくして到着したのは、山の尾根に広がる、広大な畑に囲まれた屋敷だった。
農業をしていると手紙に書いてあったのは本当のようだ。
「じゃあウチはここまでで失礼するわ~。おっちゃんによろしく言うといてや」
そう言ってからアサミはタイヤを滑らせて方向転換し、そのまま爆走して帰っていった。
土煙が晴れた頃にはもう車は遥か遠くにあった。
畑と畑の間に車1台分の道を屋敷に向かって歩いていった。
畑と道を横切るように小さな沢が横切り、途切れた道には丸太で簡単な橋が組まれている。
畑の真ん中に立った案山子をぼんやり見ながら歩く。何故か烏は案山子に群がり、農作物には見向きもしない。
逆ではないのかと思いつつ歩を進めると、案山子と思っていたものは少女の死体だった。
少女の死体は太い支柱に首を吊られていて、烏達はその死肉を貪っていた。
アサミの言葉を反芻して、少し寒気が興る思いで小走りに屋敷を目指した。
一応畑の外周は丈夫なフェンスで囲まれているので、猪や野犬が入り込む余地は無いようだ。
屋敷の正面玄関の呼び鈴を鳴らした。直ぐに扉が開き隙間から少女が顔を覗かせた。
恐らくこの少女も叔父の奴隷なのだろう。
「どちら様ですか?」
「ここの主人の甥でツカサです。到着したと伝えて下さい」
「少々お待ち下さいませ…」
パタンと扉が閉められて、程なくして扉は全開した。
「司!よく来たな。大きくなって…男の顔になったな!」
「叔父さん、お久しぶりです」
「しかし、ずいぶん早かったな?電話を受けて1時間しか経ってないぞ?迎えはどうしたのだ?」
「ああ、酒場でアサミさんと知り合って、車で送ってくれたんです。叔父さんによろしく言っといてくれって…迎えの人には会っていません。どんな人ですか?」
「ああ、15歳くらいの牝奴隷が1人だ。徒歩だからすれ違う筈なんだがの?」
(あっ!)
「・・・多分その子は、来る途中でアサミさんが車で轢き殺しました」
バツが悪そうに正直に言うと叔父は豪快に笑った。
「はははっ!そうか、轢き殺したか。全く鈍臭い奴だ。まあ別に構わんよ。ぐははは~!アサミちゃんの運転も荒いからのう。お前もよく生きていたもんだ」
などと陽気に笑って流す叔父。
日本にいた時より随分印象が変わっている。なんだか活き活きしている様に見て取れた。
親父と2つしか違わない筈なのに若く見えるのか、親父の生気が無いのかは測り知れない。
「それで叔父さん。本題なんですが・・・」
「や、すまんすまん。嬉しくてついな・・・司を呼んだのは他でもない。事業の拡大をしようと思ってな、その為には管理する者が必要だったのだ。司も働き盛りだろうから呼んだ次第だ。あの国にはもう職が無いのだろう?」
「はい。呼ばれて嬉しく思います。あのままなら俺はただ何もせずに老いていたでしょう」
「辛かったろうな・・・でも、もう大丈夫だ。ここでうまくやれば直ぐに大金持ちだ」
「はい。がんばります」
「長旅で疲れたろう。もう今日はもう休んで、明日に詳しい話をしよう」

暫くの間、叔父の家に泊めて貰う事になった。
食事も一般的な家庭料理が出てきて正直ホッとした。
俺の泊めてもらう部屋に、何故か少女が居座っている。聞けば叔父の計らいでお世話をするようにと命令されているらしい。
まあ、可愛いから満更でもないが、少し話をしようと思い、備え付けのソファーに腰をかけて少女に話しかけた。
少女はロシア系で貧民街の出身らしい。母は父親が誰とも知れない少女を生み、売春で生計を立てていた母親はエイズで死んだらしい。残された少女は、親戚に引き取られた次の日に売られて、ここに運ばれ今の生活をしているそうだ。
それ以外に少女は生きる術がないと割り切っている事が伺えた。
奴隷という身分も十分理解している節があって、なかなか賢いのではと思うほどだった。
主に逆らい自由を…と思うどころか、逆に自分を養護して貰っていると感じ、それに似合う労力で努めているそうだ。
彼女の仕事は料理や洗濯、掃除に畑仕事、叔父の情事の相手と幅広い。
一頻り話した後は少女の仕事時間だった。
少女とはいえ、18歳。十分大人の身体つきになっている。
女日照りの長かった俺は彼女の艶かしい肉体ですぐに臨戦体勢だ(笑)
ナニをどうしたのか分からないまま眠りに落ちていた。

 窓から差し込む太陽の光が眩しくて目が覚めた。
ギンギンに朝立ちした俺の息子を黒髪の少女が懸命にしゃぶっていた。
浅黒い艶やかな肌と黒いクリっとした髪は、明らかに昨日の少女ではない。年齢も随分低く見える。
上体を起こし、少女の顔をうかがうと、少女は俺が目覚めた事に気が付いた。
「おはようございます」
「ああ、おはよう」
眠い目を擦り、ボーっとする頭を覚醒へ導いていく。少女は続けてしゃぶりはじめる。
「まあ、大体の察しはつく。起き抜けをヌイて来いと言われたんだろ?」
「左様でございます」
拒否したくてもこのままでは収まりが付きそうもないので、俺は少女を抱く事にした。
少女は俺の意を汲んだのか、ベッドの上で四つん這いになって、俺に尻を向けて自分で広げて見せた。
「どちらでもお好きな方をお使い下さいませ」
恥毛の無い秘部は濡れ腿まで愛液が垂れていた。俺はいきり立った息子を少女の小さな穴に宛がうと、ゆっくりと腰を突きこんだ。
「ふぁっ!・・・はうん」
思ったとおり少女の穴は小さかった。中の柔らかい粘膜の感触と硬い筋肉の感触が息子をきゅうきゅうと締めて喜ばせた。
少女の腰を掴んでしばらくピストン運動を続けた。
暖かい少女の膣内は堪らなく気持ちいい。子宮の入り口を先が押し開き、それが亀頭を更にくわえ込み、直ぐにイってしまいそうだった。
「あ、あ・・・ああああん♪」
少女は喘ぎ声を発したかと思うと、身体を痙攣させて軽くイった様子だった。
「俺も・・・イキそうだ・・・」
「あっ!中でどうぞ。・・・はぅん・・・満足いくまで奥に注いで下さいませ。あっ!」
その言葉を聞き終える前に俺は少女の子宮めがけて勢いよくぶち撒けた。
「ああ。子宮に直接っ!・・・はあ、はあ・・・精液・・・いっぱい出て・・・溢れ出しそうです♪」
恍惚とした表情で俺の精液を受け止めた少女は、そのままの体勢で尻を広げてアナルを俺に見せた。
「続けてこちらもご使用下さいませ」
献身的な少女の態度に俺は気分が良くなって、息子を抜くや否や愛液を擦りつけるように滑らせ、少女の小さな肛門に挿入した。
「んはっ!ふぅうん♪」
甘い吐息を吐くと、今度は少女の方から腰をうねらせ、息子をきゅうきゅう締めつけて精液を絞りとろうとする。少女のアナルは膣口ととはまた違う感触で粘膜と括約筋で締上げられる。
しとしきり少女の体内を楽しんでから、俺は2射目を直腸内にぶち撒けた。
また少女は痙攣して絶頂を表した。その表情がなんとも愛らしい。

 個室のシャワーを浴びて汗を洗い流し、着替えを済ませたころ、昨日のロシアン少女がノックをしてから部屋に入って来た。
「朝食の準備が出来ましたのでどうぞ」
少女の案内で食堂に向かう。歩きながら少女と話を交わした。
「昨夜は済まないね」
「優しいのですね。奴隷に謝るなんて」
くすっと少女は笑った。無邪気な笑顔だ。
「いや、どんな事をしたのか覚えて無くって」
「普通のセックスです。1回の射精でご就寝されましたから・・・よほど疲れてらしたのですね?」
「そうか。君達は叔父のものだから、あまり乱暴してないか気になってたんだ」
そしてまたくすっと笑う。
「確かに私どもは御館様の所有物ですが、貴方様は血縁者の御客様ですので特別なのですよ。そう御館様が言ってらしたので、例え拷問されて死んでも全く問題ありませんよ。御館様もそのおつもりで指示されていましたので」
「なんだそりゃ。ここに慣れてない俺が、簡単にそんな事できると思ってたのか?」
「そうではないですが、ここの風土に慣れさせたかった親心ではないでしょうか?」
考えてみれば朝のあの子も積極的な奉仕だったな。放っておけば俺はアナルセックスまでしようとは思わなかったな。
てことはだ、あんな小さい子も死ぬ覚悟があったのか・・・。
「さ、着きました。ごゆっくりお召し上がり下さいませ」

 俺は待っていた叔父に挨拶をして席に着いた。傍らには昨日玄関で迎えに出た子がほろ暗い瞳で佇んでいる。
話の内容は、叔父の知り得ない詳しい母国の近況・惨状を話しながら朝食をとった。
叔父との会話は日本語で話す。
「昨日言った司にやって貰う仕事なんだがな。町に売春宿を出して経営して貰おうと思っとるんだ。不思議とあの町には売春宿がない」
「なるほど。それは構いませんが、売春婦を募集しな・・・あ!」
言いかけて叔父の言わんとする応えにいき当たる。
「そうだ。そういう事だ」
つまり、奴隷に身体を売らせる。その為の管理者が俺だと言う訳か。
「しかし、物件の確保やヤクザとの折り合いはどうするんです?」
「それは既に手配してある。あとは、奴隷の調達だけだ。ここに居る奴隷を1人だけだが司にくれてやる。好きなのを連れて行け」
叔父の好意がありがたいと思いつつ、傍らに佇む少女を見やる。
「叔父さん。この子達は命令すればどんな事でもするんですか?」
食後のコーヒーを啜りつつ聞いてみた。
「ん?ああ、そうだ。そう躾けてあるからな。死ねって言えば喜んで死んでくれるさ」
叔父はあっけらかんとそう応える。
「叔父さんがそう躾けたんですか?」
「ははは、わしは調教済みの奴隷を買っとるんだ。わしが躾けとるんじゃない」
「調教済みの奴隷?そんなの売ってるんですか?」
「ああ、競売だが買える。だが、そっちは相場が高くてまだ手が出んじゃろう。未調教の奴隷なら安く手に入るが、1から躾けなきゃならんから手がかかるな。逆にそっちを買って調教師に躾けて貰う事も出来るぞ。自分で躾ければ金はかからんがな」
「ふうむ・・・」
どうしたものだろうか・・・
「まあ、その辺は追々考えておけ、今日は奴隷市に出かけるぞ」
「え?ああ、そうですね。お願いします」

 叔父の車(輸入のランドクルーザー)で町に向かって走る。
その道中でも会話は絶えない。
「叔父さんはお金持ち見たいですが、本当は何の仕事をしてるんですか?」
農業だけでは無理のある富豪ぶりだ。率直な質問をぶつけてみる。
「司は知っているかな?スナッフムービーを」
「殺人映像ですか?都市伝説で耳に挟んだ事はありますが」
「それを撮っているのはわしだ」
「ええっ!殺人映像は実在しないってネットで見ましたよ?」
俺の驚愕ぶりがおかしいのか叔父は陽気に笑った。
「そりゃ、あの国には無いさ。ショッキングな映像は模倣者が増えるからな。国も取り締まりや情報規制に全力だ」
「じゃあどこに売ってるんですか?てか、需要があるんですか?」
「わしが売っとる訳じゃない。捌くのはブローカーだ。製作はわしで、販売はブローカーだ」
「なるほど。じゃあ畑は何の為に?」
ぐちゃ、ぐちょっと車が昨日轢いた少女の死体を踏み潰した。
「作物は幾らか卸しとるが、売り物にならん物は自分で食うとるし。残飯みたいな物でも奴隷達の餌にもなるしな」
「副業という訳ですね」
「まあ、そうだが、表向きは本業という事になっとる」
いろいろ考えてるんだな~と感心してしまう。

町に到着すると、昨日の酒場に来た。
「酒を飲んでいる時間なんてないですよ?」
「ん?そう思っても仕方ないな。こっちだ」
そう言って酒場の向かい側の建物に歩いていく。3階建ての鉄筋コンクリート製の建物を通り過ぎて路地に入った。
トラック一台は通れる幅だが、両脇の建物が高い為かちょっと薄暗い。
路地を抜けると、箱庭のような建物に囲まれたちょっとした空き地があり、向かいに2階建てアパートのような建物があった。
「ここを司にやる、好きに使えばいいぞ。ちょっと改装すれば立派な売春宿になる。客の引き込みはロイドの酒場ですればいい」
「この空き地も使えるんですか?」
「ああ、見ての通り手付かず状態だが、この路地前まで敷地の一部だ」
「じゃあ、ここに出入り口を立てていいですね」
叔父は煙草を咥えながら肯定した。そしてポケットから鍵を手渡した。
「わしはロイドの酒場で飲んでおるから、下見しているといい」
「あ、はい」

 ぱっと見で建物自体に深刻な損傷は見当たらない。共通の鍵で各部屋を見て回る。1部屋は12畳ほどの広さがあり、トイレこそ無いものの、シャワールームが備わっている。あとは簡単なキッチンスペースとクローゼットがあるだけだ。
二階の部屋は天井が一部落ち、内壁には散弾をぶっ放した後がある。壁一面に広がる黒い染みはこの際気にしない事にした。
ふう~と一息吐いて改装の構想を練る。入り口には頑丈な門は要るだろうし、この空き地にトイレや小屋が必要だろう。
ここの改装工事が済むまでは叔父の家で世話になる他ないな。後でその断りも入れて置かないとなぁ。
そう考えながら酒場に移動する。

叔父は上機嫌でバーボンを飲みながら他の客たちと騒いでいた。僕の姿を認めると手招きで呼ばれる。
「わしの甥子でツカサだ。みんなよろしく頼むぞ。さ、司も飲め」
叔父の紹介に酔った客達も歓声をあげた。客のソマリア人にグラスを渡され飲めと進められた。
踊る阿呆に見る阿呆なんてバカ気た言葉があったなぁとと思いつつ宴会に参加した。
店の店主ロイドさん然り、叔父の飲み友達はなかなか気さくな人たちばかりだった。
いい具合に工務店をやっている中国人と仲良くなってあのアパートの改装を依頼した。酔って上機嫌のワンさんは格安でやってくれるそうだ。鉄鋼業をやっているフィリピン人のダスターさんは門を作ってくれるそうだ。
好意に甘えるだけでは悪いので、それでも自分で出来ることはするし、手伝うと意思を示しておいた。
明日から忙しくなるぞと意気込んでいると、叔父が何か思い出した様に声をあげた。
「おっと、もうこんな時間か。みんな悪いな」
「フジイ。オークションだろ?」
「ああ、ツカサに案内しとかないとな」
叔父はみんなの飲み代を纏めて支払った。
「またな~」
「おお~」

叔父と俺は町で一番高い建物にやってきた。町に来た時に一番最初に目に付いた建物だ。
叔父の話しではここで奴隷を落札して手に入れるそうだ。
入り口に入るなり、叔父はカードを警備に見せた。俺は持ってないので止められるかと思ったが、叔父が連れだと説明して通して貰えた。
そして、叔父に言われるまま受付で顔写真入りのカードを作った。これで自由に出入りできるそうだ。
叔父は受付で冊子を買った。見せて貰うと、出品される奴隷のデータが細かく記載されている。
ん?T棟とB棟、C棟に分かれているのは意味があるんだろうな。
「これなんですか?」
「ああ、T棟はTraining out。調教済みの奴隷だ。C棟はcheapで安い奴隷を扱う。B棟はbroken。壊れている又は壊れていい奴隷だ。T奴隷が一番高くて、Cが一番安価だ。Bはまぁ、高額から最安までそれぞれだな」
「どれがいいんでしょう?」
「一概には言えんがな~。一通り回ってみるか?」
そして、手近なB棟にやってきた。
思ったより広くない会場に客が15人程だ。ステージには金髪の少女が全裸で立たされていた。
既に競りは始まっているらしく、客はカードの裏をオークショナーに翳して価格を叫んでいた。
値段を聞いて、え?と思った。
今競売にかけられている少女は日本円で2千4百万円の値段がつけられていた。
叔父がパラパラと冊子を確認する。
「まあ、あの子なら妥当な値段じゃな」
「どういう事です?」
「調教済みな上、年齢も低い。死を恐れない上、痛みや苦痛に耐性が備わっているそうだ。しかも処女らしい」
「開始価格は載ってますか?」
「ん~・・・800万からだな」
ちょっと高すぎる。というか、あんな子に客をとらせても採算が合わなそうだ。
そうこうして話している間に、その子は落札されて買主の所に連れて行かれる。
入れ違いに次の競売が始まる。
冊子を見ていた叔父は「次はきっと安いぞ」と俺に囁いた。
連れ出されたのは20代の西洋人だった。癖毛なのか明るいブラウンの髪は太股まで波打ちながら伸び、身体を覆い隠す長さだった。
競売人が長い髪の毛を纏めると、女の子の肌が衆目の視線に晒された。真っ白い肌は海波の様に隆起して、右半身を覆いつくす醜い火傷が顔面から太股までを刻み付けていた。それどころか下腹と左乳房と左腕に大きな傷痕が無残に残っている。
右目は溶けて癒着いるのか判別できないが、瞼は固く閉じられている。
ステージに静かに佇む女の子は見るも無残な醜い容姿にされていた。
「入札開始価格は500ドルからです」
確かに安いが、買い手が付くのだろうかと思う。
今の為替相場は円高ドル安の為、俺がこの国に来る際に有り金全部を換金したら莫大なドルになった。俺が家を売った金1千万円は4千万ドルに換金された。これも経済の不安定さが招いた影響が現れている。
彼女を競り落とすのは簡単そうだが、果たして客が付くのか疑わしかった。俺の所有物にしたところで客が付かなければ、ただ食わしているだけになってしまう。ここはとりあえず静観を決め込む事にした。
少しづつ値が釣り上がっていく。ちらほらと入札者が最高値を更新してゆく。現在3万6千円で最高値が付いているが、一人また一人と手を引いていくと、叔父が僕に囁いた。
「あの最高入札者のマダムが居るだろう?あの人はこの町じゃ有名人だ…覚えときな」
「え?」と振り返るとカチンと落札の音が会場に響いた。
どうやら彼女は叔父の言うマダムに落札されたようだった。
「あのマダムは拷問癖があるらしい。奴隷の叫びや悲鳴が大のお気に入りで、じわじわ嬲り殺しにして、最後はボロ雑巾の様になるそうだ。聞いた話じゃ、87時間も殺さずに責め上げられた奴隷がいて、いつまでも殺さないからとうとう廃人になったらしい」
そんな話を聞くと彼女の近い未来が容易に想像できてしまう。
「そうかぁ、あの子もかわいそうに…買主で死を決定付けられるとは惨い」
「ん?少し違うな。この競売に出品される時点で死は確定されてとるんだ。早いか遅いかはあるが、まず天寿を全うする事はない」
「ええ?」
「考えてもみろ、車を買ってその車を一生涯乗り続けるか?壊れたら乗り換えるし、飽きたら別の車に乗ってみたいと思うだろ?他の車を買ったとして乗らない車はどうする?維持費ばかりがかかってしまうから廃車にするだろ?それと同じなんだ」
なるほど、叔父の言うことも言い得ている気がする。俺も少女達に売春させて儲けようとしているのだから。レンタリース屋と同じ感覚になる。
アサミさんの言ったように、今後は気持ちを切り替える事にしよう。
B棟はこの位見ておけば十分だろう。確かにピンからキリまでの価格だったし、出品される奴隷もどんなものかは良くわかった。
俺たちはT棟に移動する事にした。

 T棟の会場も高額なためかあまり客は居ない。
調教済みの奴隷が出品されるとの事なので、容姿もA~Sランクとなるのだろう。
叔父が例の冊子を懸命にチェックしているのを横目に次の競売が始まった。
ステージに出された少女は、11歳位の赤っぽいショートヘアーで、未熟な体型ではあるものの、幼いながら顔に均整がとれている。
ちゃんとした服を着せてやればお嬢様としても通りそうな容姿だ。
開始価格もやはりというか高かった。
見る見る内に値が釣り上がって900万円になってしまった。ここに至れば当然入札者の数は減っている。
突然横に居た叔父が大きな声でカードを掲げた。
950万円の値に他の入札者は驚いた様子だ。みんな尻込みし始めて、ざわざわと囁き合っている内に落札されてしまった。
俺と叔父は少女を受け取りに行った。
パソコンの置かれたテーブルにカードリーダーが置かれている。パソコン画面の金額を確認した後、カードリーダーにカードを読ませると、これで支払いは終わりらしい。なんでもプリペイド機能がカードには備わっているという。
プリペイドの残金を確認すると、なんと1億ドルもの大金が残っているではないか。
係員が商品を連れて来て叔父に引き渡した。少女は後ろ手に縛られ首に縄をかけられていた。引けば絞まる結び方である。おまけに膝の位置にも縄が一定の長さで括られている。恐らく歩く事は出来ても膝を上げて走る事が出来ない様にしているのだ。
ここにはもう用は無さそうなので、俺達はC棟に移動する事にした。

C棟には他と違って客が多い。その為、会場が3つに別れていてそれぞれで競売している。
俺達は人の比較的少ない会場に入ることにした。見れば叔父の様に奴隷を連れ歩いている人もよく見かけた。
会場に入って辺りを見回すと前のスペースが空いていたのでそこに陣取る事にした。
前の競売が済んだ直後らしく、客達も熱冷ましにお茶を飲んだり、煙草を吸ったり各々だった。
手続きをする所が慌しい雰囲気になっているようだ。何事かそちらを見るが人だかりで状況が全く分からない。
競売人が壇上に出てきた。
「落札者の残高不備につき、先程の競売を再度行います」
そう高らかに宣言した。
「ま、こういう事もたまにあるもんだ」
と叔父がのん気に言った。
再度ステージに上げられた少女を見て俺は驚いた。
「ほう、日本人とは珍しいな」
とまたものん気に叔父は言うが、俺は気が気ではない。
その子は知った顔だった。間違いなく、今は無き家の隣に住んでいた早川真白ちゃんだった。
普段から黒髪を白いヘアゴムでツインに纏めている、ぱっと見どこにでもいる少女だ。それが裸で壇上に立たされ、恥ずかしさの為かずっと下を向いて、涙を溢し目を瞑っている。
「時間短縮の為、途中から再スタートです」
そう言うと先程まで競っていた価格が叫ばれた。120万からのスタートらしい。
1万ずつ上がっていくが、2人で競っている様だ。一人は筋肉隆々のマッチョマンと、まさかと思うあのマダムだった。こっちにまで来ていたとは・・・。
「叔父さん。あの子買いたいのでお金貸して下さい。帰ったら返しますから!」
「お?買うのか?日本人は我侭だから止めといた方がいいぞ」
「あの子知り合いなんで、マダムには渡したくないんですよ」
「人助けか?もしそうなら金は貸せんな」
きっぱりと断られてしまった。
「あ、いえ、私情ではなくって、日本人はここじゃ珍しいんでしょ?なら客が面白がって抱くんじゃないかと思うんです」
叔父は「ふうむ」と考えている内に、140万に値段が釣り上がった。マダムが優勢のようだった。
「そういう事なら、まあ、いいだろ」
そう納得して俺にカードを手渡した。俺は受け取るなり高く掲げて150万と叫んだ。
マダムがこちらを振り返り睨みを利かせてきたが、俺は臆する事無く睨み返してやった。マダムは悔しそうに視線を逸らして黙り込んだ。
勝った。
カァンと落札音が鳴り、俺が落札者になった。
すぐさま手続きに向かうと、視界の端でマダムが先程手に入れた半身火傷娘に八つ当たりをしていた。帰ったらもっと酷い仕打ちを受けるのだろう。
手続きを済ませると、係員が縛られた真白を連れて来て俺に引き渡した。
真白は俺に気づいて「あっ!」と声をあげてから、恥ずかしそうにモジモジ足を閉じようとするが出来ないでいる。
とりあえず俺の着ていたパーカーを架けてやると少し落ち着いた様になる。
「なんでお兄ちゃんがココにいるの?」
「色々あってね。この国で暮らす事にしたんだ。ここじゃゆっくり話しも出来ないから他へ行こう」
叔父と合流して帰る事を告げると、叔父は真白に着せたパーカーを一瞥して、俺の気遣いが気に入らないのか少しむくれている。
「やはり買うべきではなかったな。お前にとって悪い影響だ」
確かに叔父の言う事も分かるつもりだ。これからこの国でやって行くには些細な同情は致命的な失敗に繋がると言いたいんだと思う。
「あの、お兄ちゃん?この縄解いてくれない?」
叔父は何か言いた気に俺に視線を向けるが分かっている。今は厳しく接しないと叔父の援助が受けられなくなりそうだ。
「奴隷なんだから我慢しろ」
俺の冷たい言葉に真白は目を丸くして凍りついた。
叔父の表情を見る限り、「いい態度だ」と言わんばかりの顔だ。
俺達はそれぞれの奴隷を引き連れ建物を出て、叔父の車で家路についた。
道中の話で、店の改装中は真白の躾を叔父の所有する奴隷に任せる事にした。英語もその内覚える事だろうとの配慮も兼ねた。
しかし、このまま叔父の世話になりっ放しでは成人男子として申し訳が立たない。早くあのアパートを改装して店を立ち上げねばと気が焦ってしまう。
明日からはやる事が多くて目が回りそうだ。こんな感覚は母国に居た時には決して味わえない高揚感が俺を急き立てていた。
今の俺は全てにおいて自由だった。

Cross world. / 新天地1 了  

To be continued


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コメント

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久々UP

当然ですが、この作品はフィクションですので勘違いなさらない様お願いします。
反社会的な表現をしていますが、世界観を出す為の表現です。

新作に期待!

久しぶりの新作ですね。
今後どのような展開になるか楽しみです。
前作のルルたんみたいなタイプの子のスナッフムービーとか
制作して欲しいですね。

こんにちは

新天地、楽しく読ませてもらいました
奴隷娘の立ち位置素敵で、その国に行きたくなります
続きが気になります、なりすぎます!

待ってます!

コメありがとうですw

> ありすさん。Kさん。
> 色々立込んでまして、返事遅れて申し訳ないです。
> コメント頂けると大変励みになっているのは事実です。
> 決して無下にしている訳ではないんですよ(まじで)
> 皆さんのご期待に添えるようにがんばりますですw
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